夜明けが世界を染めるころ

「……ガイルとの対決に向けた作戦会議に入ろうか」

そうディランが口にしてから、扉に目を向けて続ける。

「その前に――仲間を集めよう。
信頼できる仲間をね」

その瞬間。

扉が開き、ぞろぞろと見知った顔がなだれ込んできた。

「……え?」

思わず声が漏れる。

「なんで、ここに……?」

「お嬢さまぁー!」

勢いよく駆け寄ってきたのはテオだった。
ぎゅっと距離を詰めてくる。

「ちょっと離れてくれるかな?今は私の婚約者だよ?」

隣のディランが鋭く睨む。

「それ、偽物でしょ?」
テオが即座に噛みついた。

「偽物とは失礼だな」
ディランの声が低くなる。

空気が一瞬、ぴりっと張りつめた。

「……お嬢様」

その声に、私は振り返る。

銀髪の青年が、静かに立っていた。

「セナ……」

その顔を見ただけで、胸の奥がすっと落ち着く。
思わず、ほっと息が漏れた。

「さすが殿下の隠れ家!
素敵すぎない?」

はしゃいだ声で、ルイが周囲を見回す。

「ほんとだな!」
続いてレオも元気よく入ってくる。

「あの……入ってもいいですかね?」
「失礼します!」

ロベルトとアレンが、少し緊張した様子で頭を下げる。

さらにその後ろから、

「……来ちゃいました」

と、アリスも姿を現した。


レイさんが最後に入ってきて深く頭を下げる。
私は、全員の顔をゆっくり見渡す。

「みんな……」

一歩前に出て、はっきりと言う。

「私が呼んだんだよ」

視線が集まる。

「一緒に戦ってくれる、
頼もしくて――力強い仲間たちをね」

ディランの言葉に胸の奥が、熱くなる。

もう迷わない。
もう独りじゃない。

ここからが、本当の戦いの始まりだ。