テオside
……あ?
今の、聞き間違いじゃないよな。
殿下。
跪く。
手を取る。
結婚?
(は?)
頭が一瞬、真っ白になって、次の瞬間には真っ赤になった。
(……殺すか)
自然に浮かんだ考えに、自分で笑いそうになる。
ああ、ダメだこれ。完全に本気だ。
昨日だぞ?
昨日、どれだけ危ない橋を渡ったと思ってる。
お嬢様とセナとユウリが何か動いていることは知っていただからこっそりついて行った。
宝石、共鳴、命の話。
それを全部見た上で――今日、これ?
(距離感ってもんを知れよ……!)
剣に手が伸びかけたところで、セナに止められる。
分かってる。
分かってるけどさ。
殿下の目。
あれは遊びじゃない。
本気で、お嬢様を見てる目だ。
――それが一番、気に食わない。
(俺の大事な人だぞ)
守るとか、背負うとか、覚悟とか。
そんな言葉を、簡単に使うな。
お嬢様は、選ぶ人だ。
だからこそ、奪われる気がして怖い。
……いや。
(違うな)
怖いんじゃない。
腹が立つんだ。
俺が必死で守ってきた時間に、
堂々と割り込んでくるその態度が。
でも――
お嬢様は、ちゃんと話を聞く顔をしていた。
(……くそ)
分かってる。
お嬢様が流される人じゃないってことも。
殿下の言葉を、鵜呑みにする人じゃないってことも。
それでも。
(泣かせたら、殺す)
それだけは譲れない。
王子だろうが、英雄だろうが関係ない。
お嬢様が傷つくなら、俺は敵に回る。
剣は抜かない。
今は。
でも心の中では、
とっくに臨戦態勢だ。
(覚えとけよ、殿下)
お嬢様の一番近くで、
一番最初に牙を剥くのは――
俺だからな。
……あ?
今の、聞き間違いじゃないよな。
殿下。
跪く。
手を取る。
結婚?
(は?)
頭が一瞬、真っ白になって、次の瞬間には真っ赤になった。
(……殺すか)
自然に浮かんだ考えに、自分で笑いそうになる。
ああ、ダメだこれ。完全に本気だ。
昨日だぞ?
昨日、どれだけ危ない橋を渡ったと思ってる。
お嬢様とセナとユウリが何か動いていることは知っていただからこっそりついて行った。
宝石、共鳴、命の話。
それを全部見た上で――今日、これ?
(距離感ってもんを知れよ……!)
剣に手が伸びかけたところで、セナに止められる。
分かってる。
分かってるけどさ。
殿下の目。
あれは遊びじゃない。
本気で、お嬢様を見てる目だ。
――それが一番、気に食わない。
(俺の大事な人だぞ)
守るとか、背負うとか、覚悟とか。
そんな言葉を、簡単に使うな。
お嬢様は、選ぶ人だ。
だからこそ、奪われる気がして怖い。
……いや。
(違うな)
怖いんじゃない。
腹が立つんだ。
俺が必死で守ってきた時間に、
堂々と割り込んでくるその態度が。
でも――
お嬢様は、ちゃんと話を聞く顔をしていた。
(……くそ)
分かってる。
お嬢様が流される人じゃないってことも。
殿下の言葉を、鵜呑みにする人じゃないってことも。
それでも。
(泣かせたら、殺す)
それだけは譲れない。
王子だろうが、英雄だろうが関係ない。
お嬢様が傷つくなら、俺は敵に回る。
剣は抜かない。
今は。
でも心の中では、
とっくに臨戦態勢だ。
(覚えとけよ、殿下)
お嬢様の一番近くで、
一番最初に牙を剥くのは――
俺だからな。
