ユウリに話をしてから少し気が楽になった。
そして久々に第3騎士団にやってきた。孤児院でのボランティアの後から第2騎士団との交流が増えたようだ。
良い傾向だ。
新人のアレンも前より動きがよくなってる。
アドバイス通りよく頑張っているみたいだ。
セナに今日も手合わせをお願いしているが、
蝶の会でのこと…セナまで巻き込んでいいものか…
一緒に潜入してもらったからもう巻き込んでいるようなものだけど。
セナの木剣を防げず気付けば目の前でピタっと止まる。
やばい集中し切れてなかった。
「お嬢様大丈夫ですか?」
心配そうな顔をするセナに申し訳なくなる。
「ごめん、少し考え事してた」
「そうですか」
「ねぇ」
「何ですか?」
「何があったか聞かないの?」
蝶の会でセナと別れてから、セナは私に何も聞いてこない。
「聞いて欲しいですか?」
そう問われゆっくりと首をふる。
もう少しはっきりさせたいこともある。
「なら聞きません。お嬢様が言いたくなったら言って下さい。
その時は全力で力になります」
セナはそう言って、静かに木剣を下ろした。
それ以上踏み込まない距離感が、今はありがたくもあり、少しだけ胸に刺さる。
「……ありがとう」
短く返すと、いつものように一礼しただけだった。
ただ“待つ”という選択。セナらしい。
「今日はここまでにしましょう」
「ええ。私の方が集中を欠いてる」
そう言うと、セナは否定せずに頷いた。訓練場の皆んなが真剣に稽古をしている。そしてアレンがこちらを気にしながらも、黙々と素振りを続けているのが見えた。
――みんな、前に進んでいる。
私だけが、足元を確かめるのに時間がかかっているみたいだ。
木剣を片付けながら、セナがふと口を開く。
「ユウリ様と話されたのですか」
一瞬、驚いて彼を見る。
でも、詮索する視線じゃない。ただの確認だ。
「……ええ。少しね」
「そうですか。それなら良かった」
それだけ言って、セナはそれ以上何も続けなかった。
聞かないと決めたことは、最後まで守る――その姿勢が、逆に覚悟を突きつけてくる。
魔女の雫 紅血。蝶の会…
そして、誰をどこまで連れていくのか。
(もう少しだけ……整理したら)
そう心の中で呟く。
次にここへ来る時は、剣の稽古だけじゃ済まないかもしれない。
その時、セナに何を頼むのか。
それを決めるのは、私だ。
そして久々に第3騎士団にやってきた。孤児院でのボランティアの後から第2騎士団との交流が増えたようだ。
良い傾向だ。
新人のアレンも前より動きがよくなってる。
アドバイス通りよく頑張っているみたいだ。
セナに今日も手合わせをお願いしているが、
蝶の会でのこと…セナまで巻き込んでいいものか…
一緒に潜入してもらったからもう巻き込んでいるようなものだけど。
セナの木剣を防げず気付けば目の前でピタっと止まる。
やばい集中し切れてなかった。
「お嬢様大丈夫ですか?」
心配そうな顔をするセナに申し訳なくなる。
「ごめん、少し考え事してた」
「そうですか」
「ねぇ」
「何ですか?」
「何があったか聞かないの?」
蝶の会でセナと別れてから、セナは私に何も聞いてこない。
「聞いて欲しいですか?」
そう問われゆっくりと首をふる。
もう少しはっきりさせたいこともある。
「なら聞きません。お嬢様が言いたくなったら言って下さい。
その時は全力で力になります」
セナはそう言って、静かに木剣を下ろした。
それ以上踏み込まない距離感が、今はありがたくもあり、少しだけ胸に刺さる。
「……ありがとう」
短く返すと、いつものように一礼しただけだった。
ただ“待つ”という選択。セナらしい。
「今日はここまでにしましょう」
「ええ。私の方が集中を欠いてる」
そう言うと、セナは否定せずに頷いた。訓練場の皆んなが真剣に稽古をしている。そしてアレンがこちらを気にしながらも、黙々と素振りを続けているのが見えた。
――みんな、前に進んでいる。
私だけが、足元を確かめるのに時間がかかっているみたいだ。
木剣を片付けながら、セナがふと口を開く。
「ユウリ様と話されたのですか」
一瞬、驚いて彼を見る。
でも、詮索する視線じゃない。ただの確認だ。
「……ええ。少しね」
「そうですか。それなら良かった」
それだけ言って、セナはそれ以上何も続けなかった。
聞かないと決めたことは、最後まで守る――その姿勢が、逆に覚悟を突きつけてくる。
魔女の雫 紅血。蝶の会…
そして、誰をどこまで連れていくのか。
(もう少しだけ……整理したら)
そう心の中で呟く。
次にここへ来る時は、剣の稽古だけじゃ済まないかもしれない。
その時、セナに何を頼むのか。
それを決めるのは、私だ。
