夜明けが世界を染めるころ

作戦前夜


机の上には簡易的な紙と人形 魔法陣を書き込んだ紙。
私はその中央に指を置く。

「もう一度、最初から確認する」

全員が無言で頷いた。

「私が用意した魔宝剣で、セナの魔宝剣を弱体化させる。
効果時間は5分。これが前提条件」

「5分を過ぎたら撤退不可だな」
ロベルトが低く確認する。

「ええ。剣の力が戻った瞬間、形勢は逆転する」

私は次にアレンを見る。

「アレンは初動。
素早さを活かしてセナを翻弄、雷で間合いを崩す」

「はい。無理に倒しにいかず、動かすことに集中します」

その答えに、私は小さく頷く。

「ロベルトはアレンをフォロー。
土壁を点在させて、視界と動線を切りながら重い一撃を狙って」

「はい」

ロベルトが返事するとちょうどテオがやってきた。


「お待たせ、遅れた?」

「ちょうどいいところよ。テオ。
遠征ありがとう。2日の予定で組んでた内容を1日で戻ってきて、さすがよ。」

いま帰ったばかりのテオがフードを脱ぎながら合流した。

「ちゃんと戻ってくる前にセナ副団長には連絡いれたよ。現地の人を交えて。だから俺がまだ遠征先にいると思ってる」

「うん、予定通りね。ありがとう。
そしてセナが油断している間にテオは潜伏、動きを封じる」

「10秒だね」
テオが楽しそうに言う。

「任せて」

「その10秒で、戦況を決める」

私は深く息を吸い、最後の2人を見る。

「ルイ、レオ。
セナの想定外から入る。位置、タイミング、どちらも私の合図次第」

「はーい!」
「了解!」

全員の返答を聞いてから、私はもう一度全体を見渡す。

「誰か1人でも遅れたら、この作戦は崩れるけど入念に準備をした」

私はゆっくりと頷くとみんなも頷く。
どこか楽しそうだ。

「……よし。
これでいくよ」