泣き虫サンタクロースの恋

嬉しいのに、悔しさも一緒に滲み出てきた私は声を荒げた。

こんな時にまで幼なじみとして張り合おうとしてしまう自分が情けなくも、一度開いた口は止まってくれない。

「なのに去年拓斗に彼女ができたって聞いて私ショックで……、でもお祝いしなきゃって思って必死におめでとうって言ったの! なのになんなのよ、ヤケで付き合うって……最低」

「うん、それは否定できない」

「このマフラーだって、ホントは去年のクリスマスにあげようと思ってたし、作るのに三カ月かかったんだからね……!」

「うん、ありがと」

「私のが、ずっとずっと、好きなんだからぁ……」

視界が滲んで、拓斗の顔がぼやける。
メイクが崩れて、きっと情けない顔してる。
それでも、いろんな想いが涙に変わって溢れてきた。

「泣くなよ、菜緒」

「誰の、せいだと――」

涙を拭こうとした手が掴まれて、引かれる。

体勢を崩した私は、そのまま倒れ込むようにして拓斗の胸に抱き留められた。

拓斗の手が私の背中を優しくとんとんする。
触れたところから、どちらのものかわからない熱が伝わってきて、心臓が張り裂けそうなくらいにどくどくと鼓動を響かせた。

こっちは今の状況にいっぱいいっぱいなのに、頭上からは「ふはっ」という笑い声が届いて首をかしげる。