泣き虫サンタクロースの恋

拓斗のことを想いながら、何度もほどいてはやり直して完成に三ヶ月かかったなんて、とても言えない。

そして拓斗への自分の気持ちを悟られないように誤魔化そうとすれば、変に饒舌になってしまう。

「ってかさ〜、来年こそ私とじゃなくて彼女と過ごしなよ〜。あっ、そういえばこの間、拓斗のこと気になってる子いるらしいって友達から聞いたんだった。卒業式で告白とかされちゃうかも〜。いいなぁ、私も早く彼氏欲しいなぁ」

私は無駄にヘラヘラしながら、手袋をラッピング袋にそっと仕舞う。早くこの場をあとにしないと涙が出るのも時間の問題だ。

「あっ、もうこんな時間。そろそろ帰るね」

わざとらしくリビングの時計に目をやりながら立ち上がろうとすれば、拓斗が私の手首をぐっと掴んだ。

「……拓、斗?」

「大事にする」

「え……?」

「菜緒がくれたマフラー、ずっと大事にする……だって好きな子が編んでくれたから」

真剣な目をした拓斗が私を見つめる。
頭の中でさっきの言葉を反芻するが、理解が追いつかない。

「俺……ずっと菜緒が好きだった」

「……え……? でも、あの拓斗……去年、彼女……」

拓斗はバツの悪そうな顔をすると、私を座り直させてから胡座をかいた。