「大丈夫か?」
声が聞こえた私が目を開けると、目の前にはアダン様のお顔と天井が見える。どうやら、私は倒れる寸前だったらしい。それに気づいて受け止めてくださったのが、アダン様だったようだ。
アダン様の顔が近くにあるだけでなく、背中にほんのりと温かさを感じる……。そう、彼の腕だった。
恥ずかしさなのだろうか……私の頬は熱を持つ。俯きながら頷くとアダン様の口から、「良かった……」との声が漏れた。
胸の鼓動が激しい。心配してくださったことに対して、不謹慎ながら心の奥底で喜ぶ自分がいる。アダン様は私を案じてくれているのに……。
そんな自分に嫌悪していたとき、私の顔を覗き込んでいたノアと視線が交わる。大丈夫だと声をかけると、ノアはホッとしたのか胸を撫で下ろした。
「門を抜けたら、いきなり動かなくなったから……驚いちゃったよ」
「そうだったの……?」
ノアの言葉を聞いて、身に覚えのない私は首をかしげる。もしかしてフィーデ様とお話していたからだろうか。
その事を伝えようと口を開いた私だったが、その前にアダン様の後ろから声がかかった。
「皆様おそろいですね」
振り向くと、そこにいたのは片眼鏡の男性だった。白い服とマントに、水色の線が入っている。まるで空と雲を現しているようだ。
「セファー様、アダン様、ノア様、エーヴァ様。お待ちしておりました」
「あー、久しぶりぃ」
男性はセファーの言葉に頭を下げる。そして顔を上げた彼は、申し訳なさそうな表情で話し始めた。
「来ていただいて大変申し訳ございません。せファー様、例の件でございますが……少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」
話を聞くと、まだセファーさんが出した依頼の確認を終えていないため、もう少し時間が欲しいとのことだった。彼は「うーん」と首を捻り考え事をしてから、手を叩いた。
「なら少し観光してもいい?」
セファーさんはにっこり笑いながら告げる。
最初は男性もその言葉にポカンと口を開けていたが、暫くして首を縦に振る。その後、彼は私たちを一瞥した。私の隣でアダン様が頷いていたからだろうか、男性は微笑んだ。
「承知いたしました。こちらが終わりましたら、使いの者を送りますね」
「ありがとう〜!」
セファーさんは男性の肩に手を乗せる。彼は頭を下げて私たちを見送ってくれた。
声が聞こえた私が目を開けると、目の前にはアダン様のお顔と天井が見える。どうやら、私は倒れる寸前だったらしい。それに気づいて受け止めてくださったのが、アダン様だったようだ。
アダン様の顔が近くにあるだけでなく、背中にほんのりと温かさを感じる……。そう、彼の腕だった。
恥ずかしさなのだろうか……私の頬は熱を持つ。俯きながら頷くとアダン様の口から、「良かった……」との声が漏れた。
胸の鼓動が激しい。心配してくださったことに対して、不謹慎ながら心の奥底で喜ぶ自分がいる。アダン様は私を案じてくれているのに……。
そんな自分に嫌悪していたとき、私の顔を覗き込んでいたノアと視線が交わる。大丈夫だと声をかけると、ノアはホッとしたのか胸を撫で下ろした。
「門を抜けたら、いきなり動かなくなったから……驚いちゃったよ」
「そうだったの……?」
ノアの言葉を聞いて、身に覚えのない私は首をかしげる。もしかしてフィーデ様とお話していたからだろうか。
その事を伝えようと口を開いた私だったが、その前にアダン様の後ろから声がかかった。
「皆様おそろいですね」
振り向くと、そこにいたのは片眼鏡の男性だった。白い服とマントに、水色の線が入っている。まるで空と雲を現しているようだ。
「セファー様、アダン様、ノア様、エーヴァ様。お待ちしておりました」
「あー、久しぶりぃ」
男性はセファーの言葉に頭を下げる。そして顔を上げた彼は、申し訳なさそうな表情で話し始めた。
「来ていただいて大変申し訳ございません。せファー様、例の件でございますが……少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」
話を聞くと、まだセファーさんが出した依頼の確認を終えていないため、もう少し時間が欲しいとのことだった。彼は「うーん」と首を捻り考え事をしてから、手を叩いた。
「なら少し観光してもいい?」
セファーさんはにっこり笑いながら告げる。
最初は男性もその言葉にポカンと口を開けていたが、暫くして首を縦に振る。その後、彼は私たちを一瞥した。私の隣でアダン様が頷いていたからだろうか、男性は微笑んだ。
「承知いたしました。こちらが終わりましたら、使いの者を送りますね」
「ありがとう〜!」
セファーさんは男性の肩に手を乗せる。彼は頭を下げて私たちを見送ってくれた。


