妹に代わり泉に身を投げた私、湖底の街で愛を知る 〜虐げられた私が幸せを築くまで〜

 あの事件から数日後。
 その間に何度かノアと話をして思う。
 以前の私は、ノアときちんと話をしているようで話をしていなかったのだ……と。
 
 ノアだけでない。アダン様も同様だ。
 
 アダン様は無表情に見えるけれど、目は雄弁に心理を語っていた。けれども私は向き合うのが怖くて……彼らの目を避けていたのだ。
 二人はきちんと私に伝えてくれていた。それを私が気づいていなかっただけで。

 地上では……私は死んだ者なのだ。
 それならば、二度目の人生と思ってここで前向きに過ごした方がいいと思った。それに、私を助けてくださったアダン様に恩返しができれば良いなとも。
 
 まずは以前「美味しい」と言ってくださった紅茶を休憩時間に淹れられれば……。そのために今は自分で紅茶を淹れる訓練をしていたりする。