「いや、今年は普段よりも休めている。君のお陰だ」
「……私の?」
思わず声に出てしまう。そんな私の返事にアダン様は首を縦に振った。
「ああ。普段であれば、書類を各部署に届けるのも我々がしていたからな。一旦そこで集中が切れてしまっていたのだが……君が届けてくれるお陰で、集中が途切れずに終わらせられている。それに……」
アダン様は息を一度吸ってから、続きを話し始める。
「魔道具の魔力込めも我々の仕事だったからな。それで手を焼いていたが……今年は君が一手に引き受けてくれただろう?」
「……私はお役に立てているのですね」
アダン様の言葉を聞いて、無意識に言葉がこぼれる。
私はそう言葉にしてから、理解した。ああ、私はこの方の役に立ちたかったということを。彼から言葉を聞いたことで、安堵している自分がいたからだ。
……まだまだ、自分という存在に自信が持てない。
そして、いつかアダン様から見放されてしまうのでは、と恐怖を感じているのかもしれない。
そんな思いを抱えながら、私はアダン様と目の前の庭にある椅子へと腰掛ける。喋りが苦手な二人だからだろうか、アダン様がカップに紅茶を注ぐ音だけが辺りに響き渡っていた。
無言の空間。けれども、私にはそれがとても心地よく感じられていた。
「……私の?」
思わず声に出てしまう。そんな私の返事にアダン様は首を縦に振った。
「ああ。普段であれば、書類を各部署に届けるのも我々がしていたからな。一旦そこで集中が切れてしまっていたのだが……君が届けてくれるお陰で、集中が途切れずに終わらせられている。それに……」
アダン様は息を一度吸ってから、続きを話し始める。
「魔道具の魔力込めも我々の仕事だったからな。それで手を焼いていたが……今年は君が一手に引き受けてくれただろう?」
「……私はお役に立てているのですね」
アダン様の言葉を聞いて、無意識に言葉がこぼれる。
私はそう言葉にしてから、理解した。ああ、私はこの方の役に立ちたかったということを。彼から言葉を聞いたことで、安堵している自分がいたからだ。
……まだまだ、自分という存在に自信が持てない。
そして、いつかアダン様から見放されてしまうのでは、と恐怖を感じているのかもしれない。
そんな思いを抱えながら、私はアダン様と目の前の庭にある椅子へと腰掛ける。喋りが苦手な二人だからだろうか、アダン様がカップに紅茶を注ぐ音だけが辺りに響き渡っていた。
無言の空間。けれども、私にはそれがとても心地よく感じられていた。


