after7は笑えない


社会人としての疲れが滲み出ている、旭陽の手。物流部という過酷な現場で作られた、血管が浮き出る手の甲。つい何度もチラ見してしまう。
   
 
お姉ちゃんがいる時に頼んだはずのココアは、まだ最後まで飲みきれていない。糖分を摂取するよりも、もっとずっと気になっていることがあるから。


「旭陽。今、彼女とか、いるの?」


一瞬、喉がつかえてしまった。でも甘咬みはしてないから不自然ではないよね。


「いや。いないけど。」 


あ。 


なんで私、――――処女を取っておかなかったんだろう。


 
 
『後悔しても、無駄なんで。』
   

キラ君の嫌味な声が響いてきそうで、いやだ。処女を捧げたどうでもいい男のことなんて、思い出したくもない。


心と身体は比例しないように、恋とセックスも反比例だという仮説が誕生する。 
  

私の思考、チャラいな。