幼なじみと、ヒミツの恋。

『せんせー』


『なんだ?』


『俺、授業受けたくないんですけど…』


『あん?教師の目の前で授業受けたくないだぁ?なめてんのか~?』


『いや、別にそういうわけじゃ…』


『ならさっさと席につけ』


『えー』


次の瞬間、


だるそうに教室を見回した佐々木君とバチッと目が合った。


え…?


わ、笑った…?


なにかおもしろいオモチャを見つけた子供みたいに、


フッと一瞬だけ笑みを浮かべた佐々木君。


そして…


『せんせー、やっぱり俺、授業受けます』


『お、なんだ?急にやる気出したか?』


『はい。なんか気分が変わりました』


『そうかそうか。先生はうれしいぞ~』


『…』


無言で私のうしろの席に座った佐々木君は、最高の笑顔で


『これからよろしくね、こはるちゃん♡』


私に、特大の爆弾を落としていった_


「なっ、なんで…」


『チッ』


その上、前からは舌打ちが…


嗚呼…


私の静かで平凡な高校生活(?)が…




***