幼なじみと、ヒミツの恋。



「って、さなちゃん…!!」


『え?』


「う、うしろ…!」


『?』


「あぶないっ」


ドンッ


『きゃっ』


『ってー』


『ご、ごめんなさいっ…!』


「さ、さなちゃん…だ、だいじょうぶ…!?」


『私はだいじょうぶ。だけど……………』


ぶつかった相手の顔をおそるおそる見上げたさなちゃん。


『えっ』


そして、


突然ピシッと固まった。


「さ、さなちゃん…?」


『…………………………』


「さ、さなちゃん!?だ、だいじょうぶ…!?」


『………………………ん』


「え?」


『…イケメン』


「えっ…!?」


つられて顔を見上げる。


「う、わ…」


これはたしかにすごいイケメン…


さなちゃんが固まるのもわかるかも…


『…なに?』


『「え?」』


『さっきから人の顔をじろじろと…』


『「あっ」』


私ってば許可なく人の顔をじろじろと…!


『「ご、ごめんなさい…!」』


でも、ほんとにすごいイケメンだなぁ…


まるで夢の国から来た王子様みたい…


『『は(え)?』』


「え?」


『こ、こはる…今の、声に…』


「う、うそ…!?」


私、今の声に出しちゃってた…!?


や、やば…


「あ、あの…ごめんなさ、」


『ふっ』


え…?


『…ほんと、変わってない』


「はぇ?」


『じゃ、また』


え…?