結月がお風呂から上がると、リビングの照明が落とされていた。
「……昊さん?」
「足元に気を付けて、こちらに来て下さい」
昊の声に導かれて、リビングソファに腰を下ろすと。
「わぁっ!! ……凄いっ、どうしたんですか? これ……」
「君への誕生日プレゼントです」
「えっ?」
天井や壁に無数の星が瞬いている。
「君の星座を見せてあげたくて……手づくりしてみたんですけど、どうでしょう……?」
その言葉に、胸がじんわりと熱くなる。
「……ありがとうございます」
結月は、思わず目元を拭った。
「……泣くほどのものではない」
「泣いてません。目に星が入っただけです」
「フッ……、それは僕のせいですね」
「……ホントにもうっ、天然もここまで来たら満点のお星さまですよ!」
「……ん? それはどういう意味……?」
「分からないなら、分からないでいいんですっ!」
結月がパッと顔を上げた瞬間、昊の顔がすぐ目の前にあった。
ほんの数センチの距離。
(……近っ)
結月は思わず驚いて体がびくついてしまい、その拍子に唇が触れてしまった。
「……っ!」
「……っ、す、すみません…」
「い、いえ、私こそ……!」
二人は同時に顔を真っ赤にして、目を逸らした。
けれど、お互いの唇に柔らかい感触が僅かに残っていた――。



