重力圏外のプロポーズ、軌道修正は不可能です~宇宙飛行士は恋に不器用~


【星野昊・行動記録(非公式)】
JSEA非公式記録ログ:2025年12月26日
観察対象:結月(仮妻)
記録者:星野 昊(宇宙飛行士・第3次長期滞在候補)

【時刻:14:03】
観察対象、当方実家にて初対面。
母および妹との会話において、適切な敬語・表情・間合いを維持。
→ 家族の評価:好印象(母談「よくできたお嬢さんね」)
→ 妹による過去暴露に対し、対象は笑いを堪えきれず吹き出す。
→ 当方、耳部温度上昇(推定:+1.8℃)

【時刻:14:17】
父、突如発言:「……昊、もう手は握ったのか?」
→ 当方:「握手はしました」と返答。
→ 対象、再度吹き出す。
→ 家族間の会話における“ユーモア”の導入が、対象の緊張緩和に寄与した可能性。

【時刻:19:42】
観察対象、新居に到着。
玄関にて「……地球に帰還、って感じ」と発言。
→ 当方の居住空間に対し、対象が“宇宙船的印象”を抱いたことを確認。
→ 生活環境に対する適応力:高。

【時刻:20:10】
対象、冷蔵庫内部および生活ルール一覧に対し、驚愕の反応。
→ 「はいはい、理論的ですね」との発言、計4回。
→ 当方の生活習慣に対する理解と受容の兆候あり。
→ “理論的”という表現が、対象の中で当方を象徴する語彙となっている可能性。

【推定時刻:翌日 22:00】
観察対象、製菓学校より帰宅。
当方、夜食(おにぎり+味噌汁)を準備。
→ メモ添付:「お疲れさま」
→ 翌朝、対象より「とても美味しかった」との評価あり。
→ 当方:「事実を述べただけ」と返答。
→ 対象、笑顔。耳部温度上昇(当方):+2.1℃

【時刻:翌日 07:32】
対象、試作ケーキを冷蔵庫に設置。
→ メモ添付:「よかったら、食べて下さい」
→ 当方、朝食時に摂取。味覚評価:甘味と酸味のバランス良好。
→ 翌朝、対象に「美味しかった」と伝達。
→ 対象、笑顔+「嬉しいです」と発言。
→ 心拍数上昇(当方):軽度。原因:不明(要再観察)

【時刻:翌日 10:12】
観察対象、体調不良により就寝中。
→ 体温:38.5℃。症状:発熱、喉の痛み、倦怠感。
→ 当方、勤務を休み看病に専念。
→ 対象の額に冷却シートを貼付。
→ 接触時、対象が「……気持ちいい……」と発言。
→ そのまま当方の手を掴み、頬にすり寄せる行動を確認。
→ 当方、動作停止(約3.2秒)。
→ 心拍数上昇(推定:+6.4bpm)。
→ 対象、さらに当方の手を首筋に当て、無意識に接触を継続。
→ 当方、顔を逸らしつつ静観。
→ 内心記録:「これは想定外だ」
→ 対象、覚醒後に動作を自覚し、当方に謝意。
→ 当方:「他意はありません」と返答。
→ 対象:「私も、ありません」と返答。
→ 両者、耳部温度上昇(推定:当方+2.8℃、対象+2.5℃)

【時刻:翌日 21:15】
観察対象とベランダにて夜空を観察。
→ 対象の髪が風により当方の頬に接触。
→ 当方、反射的に髪に触れ整える。
→ 当方:「……触っては、だめでしたか?」と反応。
→ 当方:「無重力状態のようにふわふわしていた」と返答。
→ 対象、笑顔+「それ、心地いいという意味ですか?」と確認。
→ 当方:「事実を述べました」と返答。
→ 対象の髪から微香を感知。
→ 当方、胸部に軽度のざわつき。原因:対象の香りおよび距離の近さ。
→ 心拍数上昇(推定:+3.6bpm)

補足観察メモ(非公式)
・対象の無意識下での接触行動により、当方の感情反応が顕著に上昇。
・“看病”という行為における物理的距離の近さが、心理的距離にも影響を与える可能性。
・対象の手の温度および頬の柔らかさに関する記憶が、当方の感情記録に強く残留。
・今後、体調不良時の対応において、当方の精神的安定を保つための準備が必要。

次回行動案:
・対象の健康管理スケジュールの再構築
・接触時の生理反応の記録継続
・“他意はありません”の使用頻度の見直し
・対象の無意識行動に対する対応マニュアルの作成検討

——以上。