「高二の秋ぐらいだったかな~、クラスに浮ついてなくて、いい雰囲気の子がいるなぁ~と思って、白井さんのこと、気になっていたんだ」
話が高校二年生まで遡る。
私が日高くんを意識したのは高校二年生の三月だから、それよりも半年も前のことになる。
「制服をきちんと着て、寝ぐせなんてないし、真面目を絵に描いたような子で、俺なんかと全然違う。人種が違うといえばそれまでなんだけど、他の女子と楽しそうに会話して笑っている様子はかわいいなって、思っていた」
「!」
思いがけない高校時代の評価をきかされて、心臓の鼓動が速くなる。予定外の事態に、ただただ硬直して耳を傾けるだけの私がいた。
「でも人種が違うから相手にされないと思っていて傍観していたんだけど、あの日、女子会がなくなった日、思い切って声をかけたんだ。どうせ十日もすれば春休みだし、クラスだって別になる確率が高いし、気まずくなっても大丈夫だと思って」
あの日、女子会がなくなった日――それは、日高くんと最初のパフェを食べた日のことだ。あとにも先にも、友達とのパフェの約束がなくなった日は、あの日しかない。
真面目で人種が違う――それは、私だって思っていたこと。地味な私と常に人に囲まれてにぎやかな日高くんとでは、まさにその表現がピッタリとはまる。
視点の方向は逆になるが、同じことをふたりは相手に対して考えていた。
「あの日、私、びっくりしたよ。日高くんとは挨拶以外の話をすることなんてないと、ずっと思っていたから」
「でも、今、こうしているじゃん」
「うん、そうだね」
これで最後だと思ってばかりの、いちごパフェだった。ない、ない、ないと自分に自重していたが、細くて長いインターバルを挟んで日高くんと繋がっていたのだと、気がついた。
話が高校二年生まで遡る。
私が日高くんを意識したのは高校二年生の三月だから、それよりも半年も前のことになる。
「制服をきちんと着て、寝ぐせなんてないし、真面目を絵に描いたような子で、俺なんかと全然違う。人種が違うといえばそれまでなんだけど、他の女子と楽しそうに会話して笑っている様子はかわいいなって、思っていた」
「!」
思いがけない高校時代の評価をきかされて、心臓の鼓動が速くなる。予定外の事態に、ただただ硬直して耳を傾けるだけの私がいた。
「でも人種が違うから相手にされないと思っていて傍観していたんだけど、あの日、女子会がなくなった日、思い切って声をかけたんだ。どうせ十日もすれば春休みだし、クラスだって別になる確率が高いし、気まずくなっても大丈夫だと思って」
あの日、女子会がなくなった日――それは、日高くんと最初のパフェを食べた日のことだ。あとにも先にも、友達とのパフェの約束がなくなった日は、あの日しかない。
真面目で人種が違う――それは、私だって思っていたこと。地味な私と常に人に囲まれてにぎやかな日高くんとでは、まさにその表現がピッタリとはまる。
視点の方向は逆になるが、同じことをふたりは相手に対して考えていた。
「あの日、私、びっくりしたよ。日高くんとは挨拶以外の話をすることなんてないと、ずっと思っていたから」
「でも、今、こうしているじゃん」
「うん、そうだね」
これで最後だと思ってばかりの、いちごパフェだった。ない、ない、ないと自分に自重していたが、細くて長いインターバルを挟んで日高くんと繋がっていたのだと、気がついた。
