(悩める)リケジョの白井さんと(気ままな)リケダンの日高くん

 ガタンガタンと列車は北の大地を進む。遠目に窓外の景色は、今日も鉛色の空だ。
 (そういえば、最後まで『雨一番』に会えなかったな)
 (時期的にはぴったりだと思ったのにな~)
 高校二年生の三月に日高くんからもらったセリフを、三年経っても忘れられずに私は確かめにいった。かなりの重症である。

 その日高くんとは、年に一度か二度、パフェを食べる仲のままである。メルアドを交換してあっても、連絡は一度きただけ。完全に高校地元民の、何かあったら連絡が取れるという枠である。
 (えっと、最初は大学入学式のときでしょ)
 (次は、二年生進級のときにメールがきて……)

 その一度きたメールは、「パフェ食べない?」というもの。どうやら私は、「春のパフェ」用の高校同級生となっているらしい。
 勝手に好きになって、でも積極的な行動に出ることもできず、ただ誘われたら一緒にパフェを食べる私。二年生からは下宿生活がはじまり、日高くんの大学から遠いキャンパスへ引っ越したから、電車通学の途中で偶然会うことも期待できなくなった。
 (いや、私、ホントに奥手というか……)
 (でも、当たって砕けることは、やっぱりできない)
 (このまま想いが強すぎて、独身で終わりそう)