目を開けると、そこは見覚えのない天井。
体を起こすと、隣の部屋から微かに漏れる光と話し声。
そうか。
私、早坂くんの家に来てて、間違えてお酒飲んじゃって、それで…寝ちゃったのか。
「早坂さぁ、この前のアレどうなった?」
扉の向こう側から松浦くんの声がする。
「アレ?」
「とぼけんなよ。リサの愛の告白」
不意に出てきた女性の名前。
それに告白って…。
盗み聞きするつもりは無いけど、嫌でも聞こえてくるリビングの会話。
「別に。どうもこうもねーよ」
「あーあ、スカしちゃって。
俺がリサの傷心に付け込もうかな」
「ふっ。出来んのか?お前」
「やれば出来るね」
「きもちわる」
「なんでだよー」
聞きたいような、聞いちゃいけないような。
「てかさー、リサって早坂のどこがいいんだろうな」
リサって人は、早坂くんのこと好きで、愛の告白をして、それで、お断りしたって事…かな?
「多分アレだよ。彼女がいる男の余裕ってやつ」
口を挟んだのは巻サンの声だ。
「うげ。そんなん俺とか常に余裕ない男やん」
「そういう女は不倫とかにハマる」
ショックをうける松浦くんと冷静に分析している遠藤くん。
「ま、俺なら彼女いてもワンチャンOKしちゃうな〜」
巻サンの発言に、「「「やば」」」と他の3人は声を揃えた。



