カモフラなのに溺愛されても困ります!

……ま、いっか。

本来なら、この格好で行きたいところだけど、それだとおじいちゃんに申し訳ないから。

本当にただ、それだけ。

クリーム色のニットにカーキのロングスカートを着用。

黒のタイツを履いた後、メイクをし直した。

……何でもない相手と出かけるのに、何で精いっぱいのおしゃれをしなきゃならないのか。

部屋を出る前に鏡を見ておかしなところがないか確認して、また深いため息をつく。

バッグを手にして、深呼吸をして、私は部屋を出て階段をおりる。


「……お待たせしました」


リビングに戻ると、西園寺さんがソファから立ち上がって微笑んだ。


「いえいえ。やっぱり、何を着ても可愛いですね」

「そうですか、ありがとうございます」


心にも思ってないんだろうし、私も謙遜する気はなかった。

営業用のスマイルで少しだけ首を傾けて、可愛らしく言ってみた。


「では、行きましょうか」

「……はい」


西園寺さんに言われて私は返事をした。