カモフラなのに溺愛されても困ります!

いや、だから……。

この人、私をカモフラに本命との愛を貫こうとしているだけなんだって……。

そんな事言えずに、西園寺さんをチラッと見ると、目が合ってニコッと優しく微笑まれた。


「……わかりました」


この笑顔に勝てず、私は渋々了承した。


部屋に戻り、ドアを閉めた後、盛大なため息が出た。

まあ、昨日のお見合いを途中で無言で逃亡した事は、おじいちゃんに対してだけ申し訳ないと思っていたし、ちょっと付き合えばいっか。

少し我慢して適当に愛想笑い振りまいて、時間が過ぎるのを待てばいいよね。

昨日のお見合いでは、帯の紐がきつかったし、西園寺のプレッシャーに負けた感あったから猫かぶってたとこあったけど、もう猫かぶる必要ないし。

おじいちゃんの顔に泥を塗らない程度に頑張ろう。

そう心に決めて、私はクローゼットを開ける。

……何着よう?

軽く食事って言ってたけど、どこで何を食べるつもりなんだろう?