浴室。
温かなお湯に体を沈め、私は濡れた髪の毛を両手で絞った。
由太、そして琴李の順番でお風呂に入ってもらい、今は私の入浴時間。
パパとママは帰りが遅くなるというメッセージがスマホに届いていた。
そうなると今日は二人共シャワーで済ませるだろう…いつもの事だ。
お風呂の栓を抜いて洗っておかなくちゃ。
シトラスの香りがする入浴剤入りの浴槽に肩までつかり、ゆっくり100まで数えて立ち上がる。
それがお風呂に入る時の、子供の頃からのクセだった。
浴室を出て脱衣所でタオルを手に取る。
髪の毛の水気を拭き、体も同じように拭く。
寝巻きに着替えてドライヤーのスイッチを入れた。
片手でタオルを洗濯機の中へ放りこむ。
「そろそろ髪、切らなきゃなぁ」
胸元まで伸び、手入れが難しくなってきた髪の毛を丁寧に乾かしたら、浴室と脱衣所の電気を消して自分の部屋へ。
由太はとっくに部屋に戻って、今頃はゲームでもしているんだろうな。
…琴李は、どうしてるだろう。
「先に寝てて…とは言っておいたけど」
彼女の部屋は、当たり前だけどまだ用意できてない。
二階の物置にされてる部屋とか、掃除すれば使えるだろうけど…その掃除が終わるまで何日かかるかが問題だ。
明日から掃除を始めるとして…それまでは私の部屋で我慢してもらうしかないかな。
二階に上がり、廊下を進み、自室の部屋のドアを開ける。
琴李は___眠っていた。
絨毯の上で、体を丸くして。
場所を取らないように、クッションを枕にしてすぅすぅと眠っていた。
まるで子猫のような姿に、私は目を丸くする。



