友達ドール2


しばらく真剣に考えた結果、ようやく納得できる物が頭に浮かぶ。

私は鼓動が早くなるのを感じながら口を開き、その名を告げた。


琴李(ことり)…ってどう、かな?」


ベンチから立ち上がり、近くの砂場に指で漢字を書く。

女の子も気になるのか、砂場についてきて私が書いた字を見つめている。

琴李…そう書かれた部分の砂を、女の子がゆっくりと指先でなでた。

そして私に視線を向けて、はにかんだ表情を見せた。


「…気に入ってくれた?」


その言葉に女の子…琴李は嬉しそうに頷いてくれた。


「素敵な名前ですわ、実由様」


パチパチと手を叩いてエリスさんが立ち上がる。


「それでは…次に“友達ドール”の特徴についてお教え致しますね」


再びベンチに戻りエリスさんの話を聞く。

“友達ドール”…琴李についての情報はいくつかあって、私はそれらを全てスマホにメモしていった。

そして全てを話し終えた後、エリスさんは私と琴李を交互に見て笑みを浮かべる。


「お二人の今後が楽しみですわ。どうぞ末永く、仲良く過ごして下さいね」


そう言ってベンチから立ち上がり、私へと頭を下げた。


「それでは私はこれで失礼致します…では」


クルリと背を向けて去って行くエリスさん。

遠ざかっていく背中を眺めていると、ポンッと何かが跳ねる音が聞こえて視線を向ける。