カバンを持ち、教室を出て下駄箱に向かう。
上履きから靴に履き替えながら、今日の晩ご飯について考えていた。
仕事の忙しい両親に代わり、晩ご飯は私がほぼ毎日作っている。
昨日ママが野菜を買っておいてくれてたから、ソレを使わなきゃだけど…由太は野菜が苦手なんだよなぁ…。
どうしよう。
いつものように校門を抜けて、朝と同じ通学路を通り家へ___向かう、はずだった。
その人が、目の前に現れるまでは。
「ご機嫌よう、多田 実由様」
「え___」
声をかけられ、視線を向け…私は目を丸くした。
ミントグリーンのドレスを着た、女の人。
その後ろにはもう一人、私と同じくらいの年代だろう女の子が緊張した面持ちでこちらを見つめている。
「ご注文された“友達ドール”を…お届けに参りました」
そう言ってふわりと微笑む女の人。
エリスさんは、夢の中で会った時のまま…変わらない姿で再び私の前に現れた。
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