友達ドール2


『私ね、今、学校でイジメられてるんだ』


「…イジメ……?」


返事は続けて送られてきた。


『ほぼ弱音とか愚痴(ぐち)になっちゃうかもしれないんだけど…それでも聞いてくれますか?』


私はすぐに返信した。


『はい、私でよければ聞かせてください』


そうして語られた、雛の受けているイジメは…私が想像していたより酷いものだった。

無視されて、上履きとかノートとか物を隠されるようになって。

それが段々とエスカレートしてきて、イジメっ子の気分次第で暴行を受けたり、お財布からお金を抜き取られていたり…。

最近では階段を下りている途中に背中を押されて落下して、ケガまでしたらしい。


『そんなの酷すぎます。先生やお父さんに助けてもらった方が…あとは警察とか…とにかく誰かに相談をした方がいいと思います』


壊れかけていた私の心に寄り添ってくれた、顔も知らない、ネット上の繋がりしかない優しい恩人。

その恩人が受けたイジメの内容に、怒りすら感じていた私の言葉に、恩人その人である雛はこう返した。


『先生に言ったらもっと酷くなるし、お父さんにも心配かけたくないから…警察は、出せる証拠がないから…無理かなぁ』


『そんな…』


『でも今は、奏さんが聞いてくれるから気持ちがだいぶ楽です。…もしよければ、これからも色々な事を話しませんか?楽しい事とかも含めて』


私の指は、自然と“はい、もちろんです”と打ちこんでいた。

例え僅かでも、雛の力になれているという事が嬉しかったんだと思う。

それから私達は、毎日DMでやり取りをした。

雛の話を聞いていく内に、雛の情報が増えていく。