友達ドール2


茶色い袋が、そこにポツンとあった。

ゆっくりと手を伸ばして、袋を引っ張り出す。

頭が痛い___。

心臓が、うるさく脈打っている。

ごくりとツバを飲み込んだ。

___これを見ちゃいけない。

___いや、見なきゃいけない。

___見なくていい。

___見るべきだ。

正反対の感情が目まぐるしく頭を巡る。

私は___。

私は、袋を、のぞきこんだ。

そして。


「___っ…!!」


その中に、あったのは…。

長いロープと、たくさんの薬の箱。

瞬間。

頭の中に記憶が流れだした。

泣いている私。

スマホの画面を見ている私。

雛と話した事。

ロープを買う私。

薬を買う私。

そして。

それから。

___あぁ、そうだ。

私は。

私は私は私は私は私は…私、は……。

全て、思い出した。

ひなたに嘘をついていた事。

私が雛を…裏切った事。


「っ…お、ぇ……!!」


こみ上げてきた吐き気に、私は口元を押さえた。

そのまま部屋を飛び出し、トイレへと転がるように駆け込む。


「奏ちゃんっ!?」


驚いたひなたの声。

こちらに走ってくる足音を聞きながら、私は胃の中の物を全てトイレに吐き出した。