友達ドール2


思い出すには…何かが足らない。

どこか直感的に、そう感じた。

足りてない。

全てを思い出すための決定的な何かが___。


「…私…何を忘れちゃったんだろう…」


ポタポタと、目から涙がこぼれ落ちる。

ひなたが私の背中をさすった。


「…ねえ、奏ちゃん、その…」


戸惑うような声に名前を呼ばれ、視線を向ける。

ひなたは私と目が合うと、まるで言葉を選ぶように慎重に問いかけてきた。


「あのね…聞こうかどうか、迷っていたんだけど」


ひなたの指が、押し入れを示す。


「…そこが…どうした、の…?」


頭が痛む。

それはまるで、ひなたの次の言葉を拒もうとしているようだった。

痛みをこらえる私に、ひなたは口を開いた。


「押し入れの下…あの中に入っている物と、二人が会おうとした理由は___何か関係あるかしら?」


「…え…?」


あの中に…入っている、物…?

私はふらりと立ち上がり、自室の押し入れに近づく。

___ズキン。

一際大きく痛みが襲う。

___ズキン。

___ズキン。

___ズキン。

痛みの中、手を伸ばす。

押し入れが、開く。

……そこに。

そこに、あったのは。


「…あ…」


目を、見開く。