友達ドール2


「…っ…ひなた、スマホ貸してくれる…?」


私の言葉にひなたが鞄からスマホを出した。

それを私の手に握らせる。

頭の痛みに顔を歪ませながら、スマホを起動して雛のアカウントに飛ぶ。


「『私達が行く場所に咲く花』…これは…もしかして…」


パスワードの入力画面で私は指を滑らせる。


___彼岸花。


そう打ち込んで決定を押した。

すると。


「…いけた…!」


パスワードが当たり、投稿文が読めるようになっていた。

私はそのまま画面をオフにする。


「ひなた…いけたよ、彼岸花で…当たりだった…」


「うん。良かったわね、奏ちゃん…でも今は」


心配そうに眉を寄せるひなたと目が合う。

言いたい事はよく分かってる。

私は頭を押さえながら口を開いた。


「うん…。家に帰って、頭痛が治まってから…それから、ゆっくり見よう」


ひなたにスマホを渡す。

ふらふらとした足取りで、私はトイレから出た。

ひなたが寄り添い、体を支える。

…家に帰らなきゃ。

あの投稿文、その続きを見なくちゃ…。

そうしたら…分かるかもしれない。

思い出すかもしれない。

聞きたい事がある。

知りたい事があるの。

ねぇ、雛…何で彼岸花がパスワードの答えなの?


___地獄と繋がる花。

___地獄に咲く花。


何で…あなたの行く場所が“地獄”なの?