「ヒントは『私達が行く場所に咲く花』…だったよね?」
「うん、そうだった…でも思い浮かぶ花は大体試してみたし…人気の旅行先に咲く花も調べ尽くしたよね?」
「じゃあもっと詳しく花の名前を調べてみるのはどうかな?明日、学校の図書室に図鑑がないか調べてみよう」
図鑑か…。
確かに、その方が良いかもしれない。
とにかく花について調べていれば、どれかは正解を引き当てるかも。
「分かった。そうしよう」
「決定だね。それじゃあ今日はもう寝ましょうか」
「うん」
ふすまの中、上段から布団を出して畳に敷いていく。
私が前から使っていた布団と、お客さん用の布団を隣り合わせにセットして中へと入った。
「パスワードの答え…早く見つかるといいな…」
そう言うと、ひなたが隣で微笑んだ。
「大丈夫…きっと見つかるよ」
サラサラとキレイなひなたの髪の毛が、肩口で揺れる。
まどろんだ視界で、私の口が動いた。
「ひなた…手、繋いでてもいい?」
「ええ、もちろん」
すらりと伸びる白魚のように細く、白い指先。
そこに、自分の指を絡める。
優しく握られる右手。
その手の温かさに安心して、私はゆっくりと眠りに落ちていった。



