友達ドール2



***


それから、結局。

私は放課後まで眠ってしまっていたらしい。

そんなに眠ってたなんて…先生に起こされたときは思ってもいなかった。


「もう大丈夫そう?まだ具合が悪いなら、親御さんに連絡をしましょうか?」


「いえ…大丈夫です、帰れます」


「そう?気をつけてね」


優しく微笑む先生に頭を下げて、保健室を後にする。

廊下に出るとひなたがいた。


「奏ちゃん、鞄、持ってきたよ」


二人分の鞄を持って笑うひなたから、自分の鞄を受け取る。


「ありがとう、重かったでしょ?」


「このくらい平気だよ~」


むん、と力こぶを作るひなたにクスクスと笑みがこぼれた。

上履きから靴に履き替えて、校門を出る。

空はすっかり夕焼けに染まっていた。


「奏ちゃん、スーパーに寄っていってもいい?」


「うん、夕飯の買い出し?」


「ふふふ、今ならリクエスト受付中だよ」


二人で近くのスーパーに寄り、食材を買う。

代金はひなたが払った。

お金は事前にエリスさんからもらっていたらしい。


「うーん、特売だったからたくさん買っちゃった!」


満足げにひなたが呟く。

買い物が終わる頃には、空のオレンジが更に濃くなっていた。

スーパーの袋をぶら下げながら帰り道を急ぐ。

ふと花屋さんが目に入り、私の足が止まった。


「奏ちゃん?」


ひなたから声をかけられて我に返る。


「あ…ごめん、どうかした?」


「ううん、お花屋さんを見てたから、気になっちゃって…なにか欲しいお花があった?」


「あ……えっと」