友達ドール2


「ねっ…二人は友達なんでしょ?後で私にも紹介してよ!」


パチンッと両手を合わせて頼んでくるサナに、私は笑った。


「だぁーめ、ひなたは私の“特別”だから___」


その瞬間、頭痛がした。


___は__の特別だから___。


___特別だから___。


___特別。


そんな言葉が頭に浮かんで消えていく。

ズキッと痛む頭を押さえる。


「…え?ちょっと…奏、どうした?」


サナが心配してくれている。

私は汗の滲んだ額を拭い、笑う。


「っ…だい、じょうぶ…」


「大丈夫って…具合悪い?吐きそうとか?」


「そうじゃなくて……」


「イスに座る?なにか冷たいの買ってこようか?」


頭が痛い。

質問攻めにしないでほしい。

ぐるぐると思考が巡っていて頭痛が更に酷くなっていく。

そんなとき、サナから逸らした視線の先で、人影が動いた。


「ごめんなさい、ちょっと通してね…」


ひなただ。

クラスメイト達をかき分けて、私のところまで向かってくれている。


「奏ちゃん!」


「…ひなた…」


思いのほか弱々しい声が出て、自分で驚く。

安心したのか、体からふわりと力が抜けた。

倒れそうになるのを、ひなたが全身で受け止めてくれる。


「奏ちゃん、具合が悪いみたいだから保健室に連れて行くね」


そう言って、私に肩を貸してくれるひなた。

教室を出て、廊下を進んだとき、耳打ちをされた。


「保健室の場所ならさっき先生に教えてもらったから大丈夫だよ。今、辛いでしょ…なにも言わなくていいからね」


その言葉に甘えて、ただ息をすることに集中する。

保健室までの道のりが、今は遠く感じた。