友達ドール2



「はい、えー…今日はこのクラスに新しい仲間が増えます。入ってきてくれ」


担任の紹介を受けて、ひなたが教室に入ってきた。

同時にクラスメイト達がどよめく。

男子はもちろん、女子もひなたに釘付けだった。

全員からの視線を浴びながら、ひなたが口を開く。


「中原ひなたです。これからよろしくお願いします」


“中原”というのはエリスさんがひなたに与えた苗字らしい。

深々と頭を下げるひなたに、溢れんばかりの歓迎の拍手が送られた。



***


「ねぇねぇ、中原さんって前はどこにいたの?」


「めちゃ髪キレイだよね!なに使ってるのー?」


「好きなタイプとか教えてよ!」


「コラ男子!そういうの中原さん困るでしょ!」


教室の中を質問が飛び交う。

昼休みを迎えた瞬間、ひなたの姿はクラスメイト達によって隠されてしまった。


「あっという間に中原さん囲まれちゃったね」


「うん…ビックリした」


人だかりから少し離れた場所で、サナと目を見合わせた。

僅かな隙間から見えたひなたは、一人一人の質問に律儀に答えているようだ。


「サナもひなたに質問しに行くと思ってたよ、行かなくてよかったの?」


「行こうと思ってたけど無理だったの!出遅れちゃった…あーあ、私も中原さんとおしゃべりしたかったのになぁ」


悔しそうに呟くサナ。

しばらく唸った後、視線を上げて期待するように私を見つめた。