満月の美しい夜の事だった。
淹れたての温かな紅茶を一口飲んで、彼女は顔を上げた。
「あら…新しい“おまじない”の気配ですわね」
木枠で縁取られた窓の外には、キラキラと光る星が金平糖のように輝いていた。
「与えたり、搾取したり、利用したりされたり、寄り添ったり、離れたり…人によって“友達の形”は様々ですわ」
形のいい唇が弧を描く。
彼女はこの“仕事”を心から楽しんでいた。
「次のお客様は、どんなドールと…どんな物語を紡ぐのかしらね」
美しい満月と星々だけが、エリスの呟きを静かに聞いていた。
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