ごめんなさい、雛。
私はズルくてどうしようもない奴だから。
もう少しだけ、琴李と生きてみたくなった。
そう、思ってしまった。
「よかった…ありがとう、実由ちゃん」
琴李が嬉しそうに私を抱きしめる。
雛の事も、こんな風に抱きしめてあげればよかったのかな。
そうしたら何か、変わっていたかな。
そこまで考えて、いや、違うと首を振った。
生きて償う方法…それを見つけるんだ。
雛を助けられなかった分、たくさんの人を救えるような事を見つける。
過去じゃなくて、未来を考えるんだ。
琴李のためにも。
私自身のためにも。
私は琴李の体を抱きしめ返した。
強く、強く___抱きしめる。
ごめんね、雛。
私はもう少しだけ、この子と…琴李と生きていくよ。
いつかそっちに行ったら…その時は。
その時こそ、きちんと謝らせてね。
過去の罪は消えない。
それならせめて、未来は変えてみせるから。
天国から見ていてほしい。
それまで、さようなら。
私の友達。



