友達ドール2


「私…実由ちゃんが死にたいなら止めないよ。その時は私も一緒に逝くだけだから。…でも生きて償う方法を探してからでもいいんじゃないかな?」


「…生きて…償う方法…?」


「うん、そうだよ」


琴李が冷え切った私の手を握りしめて笑った。

彼女の手はいつも温かくて心地いい。


「生きて償う方法を探して…実由ちゃんがそれでも死にたいって思うなら…その時は私があなたを殺してあげる」


私の目が瞬いた。

琴李の口から“殺してあげる”なんて言葉が出た事に驚いている。

私の様子を見て、彼女はえへへと無邪気に目を細めた。


「大丈夫、上手にやるよ。イジメていた時もちゃんと上手にできてたでしょう?一番優しい方法で殺してあげる…そうすれば」


琴李はそこで言葉を区切り、私を見た。


「そうすれば…実由ちゃんも雛ちゃんのいる所に逝けるでしょう?お互い“他殺”で“自殺”じゃないんだもの…きっと二人共、天国で会えるよ」


琴李が笑う。

無邪気に、心からの優しい言葉を響かせて。

ふと、雛が言っていた事を思い出す。

自殺をした人間は地獄に落ちる。

それなら、雛は今、天国にいるんだろうか。

お母さんには会えているだろうか。

そう思うなり視界が滲んだ。

目頭が熱くなって、ぽたぽたと涙が流れ落ちる。


「…ね、実由ちゃん…ダメかな?実由ちゃんが生きて罪を償う方法を見つけるチャンスを…私にくれないかな?」


琴李の指先が、私の濡れた目元を拭う。

鼻をすすりながら私は小さく頷いた。