「雛の死は…自殺って事になったみたいだけど…私のせいで死んじゃった事は変わらない…変わらないの…」
私の罪の全てを聞いても、琴李は優しい手つきで私の背中を叩いていた。
彼女の肩口に顔をうずめながら、私はうめく。
「死ななきゃ償えないの…謝らなきゃ、助けに行ったはずなのに何もできなかったって、雛は怒ってて、一人ぼっちで、報われない、こんなんじゃ…」
自分でも、もう何が言いたいのか分からない。
伝えたい事はボロボロと溢れているのに。
「うん…うん」
琴李はそっと私の頭を撫でた。
そのまま続けて口を開く。
「実由ちゃんは…今、どうしたい?」
その言葉に私は即答した。
「雛に会いたい…会って謝りたい」
それだけだった。
薄暗い部屋の中、カーテンの隙間から月の淡い光が柔らかく射しこんでくる。
琴李は私の肩に手を添えて、そっと体を離した。
「琴李…?」
彼女の名前を呼ぶ。
琴李は静かに微笑みを浮かべた。
「ねえ、実由ちゃん。聞いてほしいな」
優しく囁かれた言葉。
私は彼女の手を握りながら頷いた。
琴李が口を開く。
「私はね…実由ちゃんに生きててほしい。その…私はドールである前に、実由ちゃんのお友達だから…一緒に生きていたいの」
「…琴李は、私が死ぬ事を許してくれないんだね…」
呟いた私の声が震えた。
だけど、その言葉に琴李は首を振る。



