友達ドール2


胸の鼓動が早くなる。

言ってしまった。

琴李はどんな顔をしているだろう。

冗談だと思われるだろうか。

それとも…この事実こそ否定されてしまうだろうか。

人を殺したなんて…イジメてもらいたいという願望より、あり得ない内容だ。

___実由、あんた、おかしいよ。

ミオに言われた言葉が頭をよぎる。

私は心臓が飛び出そうなくらいの緊張の中、口を開いた。


「琴李は…私が人殺しだって知って、どう思う?」


琴李は…首を傾げたまま、笑った。


「実由ちゃんが捕まらなくて良かったなって思う」


なんだ、そんな事?…そんな風に言われたものだから、私は面食らった。

手のひらがじんわりと湿っている。

目を閉じて開いてを繰り返して、私はようやく言葉をひねり出した。


「…責めないの?人を…殺してるのに」


「うん…えっと、責めた方がよかった…?」


「それ、は…」


私は何も言えない。

責められたいわけではなかった。

だけどこれは…責められなければいけない事だ。


「私は…」


汚れのない、純粋無垢な瞳でこちらを見つめる琴李と目が合う。

先に視線を逸らしたのは、私だった。


「私は…人を殺した人間は死んだ方がいいって思ってる」