友達ドール2


一方的にそう告げられて電話が切れた後、私の首筋に冷や汗が流れた。


「雛に電話で言われた通り、彼女のSNSを見て…鍵付きの投稿文を開いたの」


鍵のパスワードは検索すればすぐに出てきた。

彼岸花。

あの世に咲く花。

雛と話した事がある、不気味な花。


「そこに書かれていた文章を見て…確信した。雛は…自殺しようとしてるって」


「雛ちゃんは…自殺だったの…?」


そう言いながら琴李が溶け出したソフトクリームを慌てて口にする。

一足先に食べ終えた私は、コーンに巻かれていた紙を丸めて立ち上がり、近くのゴミ箱に捨てた。

再びベンチに座り、あの日の事を思い出す。

そして、琴李を見つめながら事実を告げた。

ずっと誰にも言えなかった、私の罪。


「雛は…自殺じゃないよ。私が、殺したの」


琴李が首を傾げる。

声は発さない。

緩やかに流れていく時間。

私達の周りの音だけが、やけに静かに聞こえる。

子供の笑う声。

誰かが走る音。

注文を取る店員さんの高い声。

横切るカップルの持っている袋の音。

私はもう一度、はっきりとした口調で言った。


「…私が…雛を殺したんだよ」


鼓膜を震わせた自らの声は、僅かに震えていた。