次の日の学校。
私と琴李に話しかけてくるクラスメイトは誰もいない。
ミオは何度か私を見て声をかけようとしていたけれど、別の友人グループに止められて結局会話をする事はなかった。
クラスメイト達から空気のように扱われる状態。
でもそんなのどうでもいい。
私としては琴李へのイジメがなくなっていた事が嬉しかった。
もう、それだけでいい。
琴李と二人でお弁当を食べて、昼休みが終わるまで二人でお喋りして、放課後になれば一緒に帰る。
そんな日々の中、遂に約束していた“お出かけ”の日がやって来た。
日曜日。
「ホントにねーちゃんと琴李ちゃんだけで行くの?」
靴を履く私の後ろで由太が呟いた。
一緒に行きたいんだろう。
ソワソワしているのが隠しきれていない。
「うん、だから由太はお留守番よろしくね」
そう言うと一気にふて腐れた顔になった。
一人でお留守番させるのは心配だけど…今日はパパもママもお休みだから大丈夫だろう。
「お土産買ってくるよ…だからお留守番、頑張ってね」
そう言って琴李が由太の頭を撫でた。
途端に顔を赤らめてそっぽを向き、素直に頷く弟に苦笑する。
「それじゃあ、行ってきます」
玄関のドアを開けて琴李と駅を目指す。
目的地は電車で一時間の場所にある、花畑。
ちょっとしたテーマパークにもなっていて、観覧車も設置されているらしい。
休みともあり混んでいる電車の中。
ガタンガタンと揺れる振動を感じながら、人混みに倒れないよう琴李とお互いを支え合った。
目的の場所に到着したのは午前10時を少し過ぎたころ。
駅から歩いて15分。
私達の目の前にはキレイな花畑が広がっていた。



