友達ドール2


次の日の学校。

私と琴李に話しかけてくるクラスメイトは誰もいない。

ミオは何度か私を見て声をかけようとしていたけれど、別の友人グループに止められて結局会話をする事はなかった。

クラスメイト達から空気のように扱われる状態。

でもそんなのどうでもいい。

私としては琴李へのイジメがなくなっていた事が嬉しかった。

もう、それだけでいい。

琴李と二人でお弁当を食べて、昼休みが終わるまで二人でお喋りして、放課後になれば一緒に帰る。

そんな日々の中、遂に約束していた“お出かけ”の日がやって来た。

日曜日。


「ホントにねーちゃんと琴李ちゃんだけで行くの?」

靴を履く私の後ろで由太が呟いた。

一緒に行きたいんだろう。

ソワソワしているのが隠しきれていない。


「うん、だから由太はお留守番よろしくね」


そう言うと一気にふて腐れた顔になった。

一人でお留守番させるのは心配だけど…今日はパパもママもお休みだから大丈夫だろう。


「お土産買ってくるよ…だからお留守番、頑張ってね」


そう言って琴李が由太の頭を撫でた。

途端に顔を赤らめてそっぽを向き、素直に頷く弟に苦笑する。


「それじゃあ、行ってきます」


玄関のドアを開けて琴李と駅を目指す。

目的地は電車で一時間の場所にある、花畑。

ちょっとしたテーマパークにもなっていて、観覧車も設置されているらしい。

休みともあり混んでいる電車の中。

ガタンガタンと揺れる振動を感じながら、人混みに倒れないよう琴李とお互いを支え合った。

目的の場所に到着したのは午前10時を少し過ぎたころ。

駅から歩いて15分。

私達の目の前にはキレイな花畑が広がっていた。