友達ドール2


学校を出て、足を向けたのは自宅近くの公園。

理由は特にない。

ただ、エリスさんと…そして琴李と出会ったあの場所に自然と足が向かった。

あの日座った長椅子に並んで腰かける。

公園には私達以外、誰もいなかった。


「私のせいで嫌な思いさせて、ごめん」


琴李に頭を下げる。


「気にしてないよ、ちょっとビックリしちゃっただけだから…」


そう言って笑う琴李に、私は申し訳なさを募らせる。

これからの学校生活はきっと気まずい物になるだろう。

私は平気だけど、琴李は嫌なんじゃないかな…。


「本当にごめん…ついカッとなっちゃって…」


「大丈夫だよ、実由ちゃん。私には実由ちゃんがいればそれだけでいいの…それ以外の人はいらないよ」


それが友達ドールの特性だと知っている。

だけど、それだと私の気が収まらない。

どうしよう…。

うつむく私に気を遣ってくれたのか、琴李がある提案をした。


「えっと…じゃあ、私…実由ちゃんと二人でお出かけしたいな…」


「えっ…お出かけ…?」


「うん。キレイな景色を見たり、美味しい物を食べたりして、写真も撮りたい。…どうかな?」


「…うん。琴李がそれでいいなら喜んで」


ようやく顔を上げると、琴李が嬉しそうに顔を緩めていた。


「それじゃあいつ行こうか___」


私も楽しくなってきて、それから日が暮れるまで二人でたくさんお喋りをした。

ブランコに乗って、すべり台を滑り、砂場で絵を描いて遊んで…手を繋いで家に帰る。

友達といれば公園でもこんなに楽しいんだ。

これがお出かけ先だと、どれだけ楽しくなるんだろう。

遊びに行く日が今から待ち遠しくて、学校での事なんてすっかり忘れて眠りについた。

琴李がいれば、明日からの学校も…何も怖くない。

スヤスヤと寝息をもらす琴李を見つめながら、私も布団に潜り眠りについた。