学校を出て、足を向けたのは自宅近くの公園。
理由は特にない。
ただ、エリスさんと…そして琴李と出会ったあの場所に自然と足が向かった。
あの日座った長椅子に並んで腰かける。
公園には私達以外、誰もいなかった。
「私のせいで嫌な思いさせて、ごめん」
琴李に頭を下げる。
「気にしてないよ、ちょっとビックリしちゃっただけだから…」
そう言って笑う琴李に、私は申し訳なさを募らせる。
これからの学校生活はきっと気まずい物になるだろう。
私は平気だけど、琴李は嫌なんじゃないかな…。
「本当にごめん…ついカッとなっちゃって…」
「大丈夫だよ、実由ちゃん。私には実由ちゃんがいればそれだけでいいの…それ以外の人はいらないよ」
それが友達ドールの特性だと知っている。
だけど、それだと私の気が収まらない。
どうしよう…。
うつむく私に気を遣ってくれたのか、琴李がある提案をした。
「えっと…じゃあ、私…実由ちゃんと二人でお出かけしたいな…」
「えっ…お出かけ…?」
「うん。キレイな景色を見たり、美味しい物を食べたりして、写真も撮りたい。…どうかな?」
「…うん。琴李がそれでいいなら喜んで」
ようやく顔を上げると、琴李が嬉しそうに顔を緩めていた。
「それじゃあいつ行こうか___」
私も楽しくなってきて、それから日が暮れるまで二人でたくさんお喋りをした。
ブランコに乗って、すべり台を滑り、砂場で絵を描いて遊んで…手を繋いで家に帰る。
友達といれば公園でもこんなに楽しいんだ。
これがお出かけ先だと、どれだけ楽しくなるんだろう。
遊びに行く日が今から待ち遠しくて、学校での事なんてすっかり忘れて眠りについた。
琴李がいれば、明日からの学校も…何も怖くない。
スヤスヤと寝息をもらす琴李を見つめながら、私も布団に潜り眠りについた。



