友達ドール2


ミオは両腕を組んで言い放った。


「庇わなくていいよ。あの子があんたに何をしたか…もうクラスメイト全員が知ってるから」


「何の事?」


「その髪の毛だよ…!成宮さんが原因なんでしょ?あんた大事に伸ばしてたのに…!」


少し大きくなったミオの声に呼応するかのように、周囲の声が聞こえてくる。


「…やっぱり成宮さんなんだ…」


「イジメとか本当にしてたんだ…ショック」


「髪切るとか、頭いかれてるだろ」


「ざまぁないよな…イジメられる奴の気持ちを知れっつーの」


男子も女子も、琴李の事を悪く言っている。

しまった…私はなんてバカなんだろう。

私へのイジメをしていた琴李。

そんな彼女が、周りからどう見られるかを全く考えていなかった。

そのせいで今度は琴李がイジメられる。


「昨日、倉庫で成宮さんに髪の毛を切られるあんたを見たって子がいるの。…もう大丈夫だから。今度はあの子が苦しめばいいんだよ」


ミオが私の肩に優しく手を置く。

私は必死に首を振った。


「違うのミオ、あれはね___」


「あんたは何もしなくていいの。私達で徹底的にやってやるから、だから___」


“徹底的にやる”…その言葉に私はその手を冷たく叩き落とした。

ミオや周りのクラスメイト達が目を丸くする。


「いい加減にして…私の話を聞いてよ!」


私から発せられた怒声に教室がざわめきだす。

ギロリとミオを睨みつけた。

琴李に手を出すなら許せない。

何も知らないくせに。