大変な事になったのは、次の日からだった。
朝の学校。
私イジメが終わった事で、私と琴李は再び登下校を共にしていた。
ミオの姿はない。
もう教室かな…そう思い下駄箱から上履きを取り出した。
ふと、下駄箱を開けた琴李の様子がおかしい事に気づいて、彼女の下駄箱を覗く。
…上履きがない。
「琴李、上履きどうしたの?」
「分からないの…昨日ちゃんと置いて帰ったのに」
琴李と二人、首を傾げる。
取りあえず来客用のスリッパを借りる事にして、私達は教室へ向かった。
「おはよう」
「あぁ、おは___」
私と琴李が登校するなり、それまで楽しげに会話していたクラスメイト達がピタリと制止する。
ヒソヒソと声を潜めて数人が琴李の足元を見て笑っていた。
…嫌な予感がする。
「あれ?これって…」
琴李が口を開く。
視線の先には彼女の机。
その上に、千切られた花と雑草が乱雑に置かれていた。
机の上には黒いペンで一言。
___私はいじめっ子です。
明らかな嫌がらせだ。
慌てて琴李を見た。
彼女は私に気にしていないように笑った。
「ちょっと雑巾とお水持ってくるね…落とさなきゃ」
掃除用具の入ったロッカーから目当ての物を取り出して琴李が水を汲みに行く。
「待って、私も一緒に___」
すぐに琴李を追いかけようとしたけど、誰かに腕を掴まれてそれは叶わなかった。
私は振り返る。
そこには真面目な顔をしたミオがいた。
「行かなくていいよ、実由。あの子の自業自得」
私の腕から手を離し、彼女は眉を潜めて琴李が去った方向を見た。
私はミオを見据えて口を開く。
「…どういう事?琴李にこんな事したの、もしかしてミオなの?」



