町の外れにある、小さな神社。
腰がすっかり曲がってしまった俺よりも、さらに小柄な女……いや、女と言うには年若い少女がゆっくりとお辞儀をした。
「ようこそおいでくださいました」
「あ、ああ…」
口うるさい孫が必死の形相で、薦めてきたこの場所。
“夢宮”とか言う、カウンセラー。
なんでも、驚くべきことに孫はここで悩みを解決してもらったらしい。
いつもは母さんの注意にも、全くもって耳を貸さないってのに。
そんな孫が救われたなんて口にする相手は、一体どれほどの人物なのか。
てっきり、包容力のある同じ年代の人間が出てくると思っていたら、まさかこんな………小娘とは。
「嬢ちゃん、本当にあんたが“夢宮”なのか?」
「はい」
「…そうか」
恋すら知らないような、純粋無垢な目をした小娘に、俺の何が分かるというのか。
そんな批判を込めて問うても、あっさりと受け流されてしまう。
…否。
俺が暗に尋ねた物にも、小娘は気づかなかったんだろう。
「よかったら、奥へどうですか」



