夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー

 
 そのことが辛くて、苦くて、左手で必死に右手を離した。

 
「おえっ……」

 
 味覚で感じているものを理性が拒否して、右手を砂利に押さえつける。


 手の平に、小石がいくつも刺さった。
 全体重をかけたから、少し血も出ているかもしれない。



 なのに、痛くない、全く痛くない。