夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー


 晴らった夢宮にしか感じ取れないけど、悪夢は基本的に味がする。
 
 そして、それは糸から指が離れた瞬間に流れ込んでくる。

 
 依頼者に渡すものと、奉納用のもの。
 組紐は、2つ組んである。

 
 田中さんがいる間は、ずっと奉納用のものに指先が触れるようにしていた。


 
 ……怖かったから。


「よし…」