夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー


 一刻も早く、家に帰りたい。

 母さんが待つ、俺の家に。


「お役に立てたなら何よりです」

 
 老眼の俺には、かつての激情なんて小さすぎて見えない。


 ルーペかなんかでそれを見る時間で、もう1品おかずが増やせる。




 俺は、母さんの隣が好きだった。



 何十年が経っても、色あせないくらいに。

 だから、帰らなければならない。