幼なじみは狐の子。〜きらりと光る三角関係〜


 





 デコレーションケーキは手先の器用な理央のお陰でケーキショップさながらの出来だった。

 テーブルに人数分お皿とフォークを出しながら、宗介が一面お洒落に生クリームが絞ってあるケーキを箱から取り出して確認した。


「へえ、うまいじゃん」


 宗介が言った。
 

「理央がこういうの得意なんだ」

「私、手芸部でしょう。色々飾り付け慣れてるからさ。ケーキは生クリームの絞りが最初ちょっと難しいけど、コツを掴めば簡単。」

「私達も協力したのよ。サンドの桃を切ったのが私達よ。」

「へえ、新田さん、上手じゃない。」

「実は、生地をちょっと焼きすぎちゃったんだけど……」

「全然良いよ。僕生クリーム好きなんだ。今回は恋も駒井も先輩達もお疲れさま。」

 
 宗介が皿の苺をフォークで食べながら言った。
 

「確かにちょっと焼きすぎてる。」

 料理の得意な美風がケーキを口に運びながら考える顔をした。

 
「確かにそうね。焦がした時の味がするわ。」


 伊鞠が言った。


「一応、桃の甘みで隠してるでしょ。」


 理央が言った。


「ごめん」

「謝ることないよ。これはこれでおいしい。初めてにしては上出来じゃない。」

「失敗は成功の元。次気をつければ問題ないよ。うん、おいしい。今日は幸せ。恋ありがとな。」

「美味しいでしょう。私の飾り付けがカモフラージュなんだ。」

「おいしい。これからも、僕に時々ショートケーキを作るように。母さんが作る時と似た味になるように、練習しろよ。」

「新田さん、僕の家のケーキ見本に食べに来てよ。」


  
 恋達は話しながらジュースを飲んでケーキを食べた。