幼なじみは狐の子。〜黒白王子の三角関係が始動する〜



 

 




 
「これは解毒薬」


 律は、鞄からまた違う小瓶を取り出した。


「こっちの薬で今から催眠を解きます。」

「本物だろうな?」

「本物ですよ。疑り深いですね。」

「恋!。これを飲めよ。治してやるから。」



 宗介が薬瓶を手渡そうとすると、恋が宗介の手を払った。


「律じゃなきゃ嫌。」

「って言うんで。」


 宗介は苛立った顔で律を睨んだ。