次の日。
3時間目の美術は移動教室だった。
恋は理央達と話をしながら廊下を歩いて美術室へ向かった。
美術室の大きな戸を開けて教室へ入ると、教室の真ん中のテーブルに、美風が1人で座って頬杖をついていた。
「転校生くん、教室迷わなかったんだね」
理央が小声で恋に耳打ちした。
「樋山くん、時々恋のこと見てるよ。気になるのかな?」
「樋山くん、顔がすっごい綺麗だよね。ありゃ目立つよ。」
明日香が言った。
「恋って、綺麗な人ばっかに好かれるのかな?。羨ましい。」
恋は美風の方を盗み見た。
窓から入る日差しに当たって、黙っている美風はいっそう綺麗に見えた。
