新聞部は恋と宗介と美風の三角関係の報道に今週も力を入れていた。
部室。
「今週も黒白王子の姫の取り合いは面白かったわね。」
ロッカーの上の古い新聞を整理しながら、伊鞠が桂香に話しかける。
「ハイライトは白王子が姫にお弁当を作ってきた所。たまたま教室に取材に行ってて、その良い写真が撮れた。白王子はかなり料理が得意みたいだけど。今度その特集もしなきゃよね。」
「……。」
「よね!。黒王子が嫉妬して、お弁当を取り上げたけど、結局は3人で食べることになってた。白王子もそれを見越して、小さなおかずの詰め合わせを作ってきてたのよ、賢い選択よね。」
桂香はテーブルで新しい記事を作るため、撮ってきた写真の切り抜きを始めた。
桂香が切り抜いていたのは、東中の制服を着た律の写真だった。
「向井くんが居ることを考えると、本当は四角関係なのよね。」
伊鞠が言った。
「第1弾の新星・向井律の特集は済んだけど、そろそろ第2弾をやらないと。向井くんって何か趣味あったかしらね?」
「……。」
「なになに?」
伊鞠は桂香が指したメモ帳を覗き込んだ。
「来週の日曜、向井律が新田恋をデートに誘っている?。場所は駅前の食べ物屋の大通り?。10時頃待ち合わせ?。絶対行くらしい?。」
伊鞠はメモ帳にペンでチェックマークを入れた。
「……。」
「これは断然、私達も行くべきね。」
伊鞠と桂香は当日の相談を始めた。


