次の日。
恋が教室に入ると、理央と新聞部の先輩達が一緒に居て話をしていた。
「あ、恋。」
理央が気づいて声をかけた。
「知ってる?。恋。上野くんのペットの話。」
「ペットって?」
「ついこの間我が新聞部が、上野くんが小狐を抱いて歩いてるのを押さえたのよ。ショッピングモールのフードコートで。狐と2人で居る所を。」
「えええ。」
恋は驚いて声をあげた。
宗介と小狐の恋は、これまでに一度も一緒に居る所を撮られた事がなかった。
学校に出没する小狐はよく噂になっていたが、宗介は関係せず、あまり関わりがないことになっていた。それなのに。
「恋どうしたの?。これがその写真。見て見て。」
理央に言われて恋が写真を見ると、隣町のショッピングモールのフードコートで、小狐の恋を抱いて座る宗介の姿が写っている。
それは確か恋と宗介のデートで、歩くのが面倒になった恋が狐で宗介に甘えてじゃれて居た時の写真だった。
「狐よ。猫とか犬じゃない。珍しいペットだと思わない?」
「先輩達は知らないと思うけど、小等部に、この狐とそっくりな小狐が出るんですよ。大人しくって、人懐っこいちっちゃな。まだ赤ちゃん狐ですよ。上野くんのペットだったのかな。」
理央が言いながら、重なった2枚目の写真を見た。
2枚目の写真は、狐の恋の顔がアップで撮られている。
黙ってしまった恋に、写真を見ながら理央が言った。
「あ、これこれ。小等部の狐ってこの子だよ。絶対。見たことあってこの子だもん。恋は上野くんちによく行くけど、狐居そうだたった?」
「……」
「謎が解けた。小等部の狐、やっぱりペットだったんだ。上野くん、なんで知らんふりしてるんだろう。」
理央の言葉に、恋は困り顔で、うーん、と唸った。


