宗介は伊鞠がまるで見張るみたいに自分たち後ろについてくるのに気づいて、不審に思って首を傾げた。 「もう分かりましたよ加納先輩、竹下先生が講堂で待ってる。もう付いてこなくていいですよ。」 「それは……ちょっとね。」 伊鞠は言葉を濁し、そのまま講堂まで黙って一緒に宗介達の後ろを歩いた。